Poco a poco

元音楽療法士、現音楽講師の音楽考。

腹式呼吸を極める方法

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皆様、こんにちは。ボイストレーナーのreina です。

今回は、前回出てきた腹式呼吸について、詳しく書いていこうと思います。

 

最近のボイトレ業界では「腹式呼吸は必要ない」説も出てきてますが、私は必要派です。

 

腹式呼吸のメリット】

1 声が安定する

2 お腹で支えることでボリュームや声質のコントロールがやりやすくなる

3 声帯の負担が減る

 

胸式呼吸は、日常会話をするのには効率的な呼吸ですが、吸気量が少ないため、うたうのには心許ない。

たくさん吸おうと思うと、上体に力が入り、喉を痛めやすくなります。

 

うたっていると息が足りなくなる、

喉が痛くなる、

声がすぐに枯れる、

という方は、腹式呼吸の見直しをしてみてください。

 

腹式呼吸の練習方法】

①息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にお腹がへこむ

まず、お腹が柔らかく膨らみ、へこむ感覚を覚えましょう。力が入っていると、動きが逆になったり、あまりお腹が動かなかったりします。

上手く出来ない人は、床に寝て呼吸してみましょう。寝ている時は腹式呼吸になっているはずなので、その感覚を保ったまま、立ってやってみます。

 

②息の方向性を意識する

また出ました、息の方向性。私のレッスンでは、これをかなり重視しています。

息を吸って吐く時、息は下から上に引き上げていきます。

ゴスペル歌手でボイストレーナー亀渕友香さんは「息が噴水のように流れるイメージ」とおっしゃっていました。

息は身体の中心を通って頭上に引き上げ、そこから前方に弧を描くように流すイメージで吐いてみてください。

 

③背筋を伸ばす

もう少し、身体の動きに目を向けてみます。

息を吐く時に、上体を丸めて吐いている人が多いです。プロのシンガーでもそうやってうたう方もいらっしゃいますが、歌を上達させたいのならば背筋は伸ばすことをおすすめします。

これは呼吸に必要な筋肉を効率的に使うためです。息を吐く時に、身長が3cm伸びるようなイメージで、背筋を伸ばしてみましょう。

合唱や声楽では「頭の上から糸で釣られているように」と表現されています。

 

④骨盤を動かす

腹式呼吸でここまでやるトレーナーは少ない気がしますが…骨盤とその周辺の筋肉に目を向けてみます。

ニュートラルに立っている時、骨盤は少し前傾していて、腰には手のひら一枚分のスペースがあります。

息を吐く時、骨盤を後傾させ、腰のスペースをなくしてみましょう。背中が丸まると意味がないので、背筋は伸ばしたままです。

よくわからない人は、床に寝てやってみてください。

骨盤があまり動かないという方は、ストレッチ等からやってみてください。

 

合唱では「お尻の穴を締めるように」と表現されています。骨盤を後傾させると、自然とお尻の穴が締まる感覚があります。

骨盤とその周辺の筋肉を動かすことで、腹筋や呼吸に必要な筋肉を動かし、更に安定した呼吸ができるようになります。

 

腹式呼吸の練習をしていて、身体が熱くなるようなら上手くいっていると思います。

1分ほどやっただけで、汗だくになる生徒さんもいらっしゃいます。

 

最初はゆっくりで良いので、一つ一つプロセスを確認しながら練習してみてくださいね。

 

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